倶楽部「伍四人」H28年初春 江戸深川七福神巡りレポート


 倶楽部「伍四人」初春の恒例行事「江戸七福神巡り」が、1月10日に開催された。4回目となる今年も江戸文化歴史検定2級の資格者、14期・及川茂さんの御指南を受けての‟深川七福神”巡り。
 朝9時、深川の富岡八幡宮大鳥居前に集合。参加者12名全員が揃ったところで、最初の富岡恵比寿さん参拝からスタート。2番目深川弁財天(冬木弁天堂)を参り、3番目福禄寿(心行寺)へ行く途中、深川閻魔堂(法乗院)へ立ち寄って邪気を払い、地獄へ落とされないように祈願。このお寺の特徴は、ハイテクを駆使した閻魔大王の応答だ。祈願したい項目が書かれた賽銭入れが幾つもあり、そこへ賽銭を入れると閻魔様が喋るという仕掛け。祈願項目には夫婦円満、ボケ防止、浮気防止など面白いものが並ぶ。ご興味のある方にはぜひお勧めしたい新名所かも?
 福禄寿を参拝したのち、4番目深川大黒天(円珠院)を参り、その足で日蓮宗浄心寺に寄り道。及川さんの話では、江戸時代の岡場所に居た女性たちを祀る墓があるとの事だったが、残念ながら見つけることが出来なかった。それにしても狭い、迷路の様な墓地ではあった。
 5番目毘沙門天(龍光院)を参った後に立ち寄った深川江戸資料館には、北海道出身の大横綱・大鵬の事績を集めた資料が展示されていた。この界隈には相撲部屋が多くあり、錣山(しころやま)部屋を皮切りに大鵬部屋(大嶽部屋)、北の湖部屋、尾車部屋、高田川部屋などを見て回ったが、初場所初日のため国技館へ出払っているのだろう、各部屋とも残念ながら静まりかえっていて、お相撲さんの姿は見られなかった。
 次に霊巌寺に立ち寄って、江戸時代三大改革のひとつ寛政の改革を主導した、松平定信の墓を参り、6番目布袋尊を祀る深川稲荷神社へ行く。その後、小名木川と隅田川との合流地点にある松尾芭蕉史跡展望庭園へと向かう。芭蕉はこの庵を元禄2(1689)年春に引き払い、曾良とともに「おくのほそ道」へと旅立ったという。
   草の戸も 住み替はる代ぞ 雛の家


 このそぞろ歩き最後の7番目寿老神を祀る深川神明宮。ここでは隣接の幼稚園で餅つきが行われていて、雑煮、きな粉餅などが振舞われており、3時間近くの巡行ですきっ腹の参加者幾人かが、つきたて餅のお相伴にありついていた。
 今年の冬は暖かな日が続いているが、この日も穏やかな暖かさに加え、快晴に恵まれた。参加者全員が江戸の歴史文化を堪能したのではないだろうか。
待ちに待った昼食は、江戸文化とは打って変わりNYにでも来たかの様な洒落たウィスキーバーを備えた店で摂る。ところが物足りない御仁が多く、森下から門前仲町へ戻りモツ煮込み屋にて2次会、さらには「まだ明るいよ」とのご婦人達からの申し出を受け月島まで散歩。お腹が一杯ながら3次会を居酒屋で過ごし、今年の七福神巡りは終了となる。
 総歩行距離は約15Km。参加の皆さん、とってもお元気でした!

(17期 山本一秀)

(福禄寿 心行寺にて)